William O’Neil氏の成長株発掘法⑦: CAN-SLIM法の「I」

お金

今回はWilliam O’Neil氏の成長株発掘法シリーズの第7回目となります。

前回までの記事を見逃した方は是非下記のリンクからご一読ください。

William O’Neil氏の投資手法の詳細については是非実際に書籍を購入してしっかりと咀嚼していただければと思います。

CAN-SLIMの「I」: Institutional Sponsorship

CAN-SLIMの「I」は、「Institutional sponsorship(機関投資家の保有)」を指します。

この要素では、成功する銘柄が機関投資家(大手証券会社や投資ファンドなど)によってどれだけ支持されているかが評価されます。

以下は、「I」に関連するいくつかのポイントです:

  1. 機関投資家の保有: 成功する銘柄は、機関投資家が大量に保有していることが一般的です。これは、専門家がその銘柄の将来の成長や収益性に期待していることを示しています。
  2. 機関投資家の増加: 銘柄の株価が上昇し、機関投資家が保有を増やしている場合、それは市場での信頼性を高めています。大手機関が増えることは、その銘柄に対する市場全体の信頼感を反映している可能性があります。
  3. 機関投資家のトラッキング: 成功する銘柄は、有名な機関投資家やファンドが注目している場合があります。投資家は、そうした機関投資家のポートフォリオをトラッキングして、彼らがどの銘柄に注目しているかを把握することができます。
  4. 機関投資家の歴史: 銘柄にとって好ましいのは、信頼性のある機関投資家が長期間にわたり保有し続けている場合です。これは、その銘柄が持続的な魅力を持っていることを示唆しています。

総じて、CAN-SLIMにおける「I」は、機関投資家が銘柄にどれだけ興味を持ち、保有しているかを確認し、それを投資判断に活かすことを強調しています。

株主の質と増加数に注目する

投資を本気で取り組む場合、銘柄選択において機関投資家の活動や株主構成を注意深く調査することは重要です。

以下は、注意すべきポイントとなる情報についての簡単なガイダンスです。

  1. 機関投資家の保有状況:
  • 銘柄を検討する際に、何社の機関投資家がその銘柄を保有しているか確認します。
  • 最近の数四半期で機関投資家の数が増加しているか確認し、着実なサポートが得られているかを評価します。
  1. 株主数の増加:
  • 直近四半期で銘柄の株主数が著しく増加しているか確認します。
  • 株主の増加は、市場の注目度が高まっていることや企業の成長に対する期待が高まっている可能性を示唆しています。
  1. 機関投資家の質:
  • 機関投資家が保有している銘柄について、その機関投資家が業界内で評価されているか確認します。
  • 業績が高く、信頼性のある機関投資家が保有している銘柄は、市場において一定の信用を得ている可能性があります。
  1. 投資信託の評価:
  • 直近の三六カ月間の業績評価を確認し、投資信託の成績を評価します。
  • 「Aプラス」の評価は上位五%に入っていることを示しており、成績の良さを示唆します。
  • ただし、弱気相場においては成長銘柄型の投資信託の評価が低くなる傾向があることに留意します。
  1. ポートフォリオマネジャーの異動:
  • ポートフォリオマネジャーの異動があった場合、そのマネジャーの手腕や歴史的な成績の変化を確認します。
  • マネジャーの変更が成績に与える影響を理解することが重要です。

これらのポイントを総合的に考慮することで、銘柄の質や将来の成長性をより正確に評価できるでしょう。

直近の四半期に機関投資家が買った株に注目する

機関投資家が新たに買ったポジションが、既存のポジションよりも重要です。

この新規ポジションは、将来的に増し玉される可能性が高いため、市場において重要な情報となります。

報告書は通常、機関投資家の四半期終了から約六週間後に一般に公開され、投資家に利用可能になります。

この情報は、優れた銘柄の特定や正しい買いのタイミングを見極めるために非常に有益です。

報告書が入手できるまでに時間がかかることから、情報の価値が失われてしまうと感じる投資家もいますが、実際にはそうではありません。

機関投資家の大口取引は通常、証券会社のティッカーテープに現れ、市場において大きな影響を与えます。

これらの投資家は市場の中で重要なプレーヤーであり、特にニューヨーク証券取引所(NYSE)では、機関投資家による売買が市場の大部分を占めています。

報告書に掲載されない直接の情報として、ティッカーテープに現れる大口取引が挙げられます。

これにより、市場参加者は機関投資家がどの銘柄に注目しているか、どのような動きをしているかを把握できます。

停滞株がその中に含まれていることもありますが、新たに買われる銘柄の中には、注目すべき投資対象が存在する可能性があります。

投資家はこれらの情報を総合的に利用し、機関投資家の動向を正確に読み取ることで、市場において有利なポジションを築くことができます。

機関投資家による保有は市場の流動性を意味する

個人投資家が機関投資家に対して持つ優位性の一つは、市場での売買がスムーズに行えることです。

機関投資家が保有している銘柄は、売りたいときに比較的容易に売却できる傾向があります。

これは、機関投資家が市場で一定の流動性を提供してくれるためです。

一方で、機関投資家がほとんど保有していない銘柄は、弱気相場で売却しようとしても買い手がなかなかつかないことがあります。

この流動性の高さは、個人投資家にとって重要な利点です。

アメリカ市場の高品質な株式は、日々の取引が盛んであり、売買が比較的容易です。

これに対して、不動産市場は株式に比べて流動性が低く、売買が難しいことがあります。

また、不動産取引には仲介料や手数料がかかることも考慮しなければなりません。

まとめると、個人投資家は機関投資家が保有している銘柄に注目し、その流動性を活かして売買を行うことができます。

また、機関投資家が最近の四半期で増加している銘柄を選ぶことで、市場での注目度が高まり、有望な投資先を見つけやすくなります。

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