William O’Neil氏の成長株発掘法③: CAN-SLIM法の「A」

お金

今回はWilliam O’Neil氏の成長株発掘法シリーズの第3回目となります。

前回までの記事を見逃した方は是非下記のリンクからご一読ください。

William O’Neil氏の投資手法の詳細については是非実際に書籍を購入してしっかりと咀嚼していただければと思います。

CAN-SLIMの「A」: Annual Earnings Increases

企業が一時的に良い決算を発表することはよくありますが、大化け銘柄を見つけるにはそれだけでは不十分です。

最新の報告が一時的でなく、かつ企業の質が高いことを確認するためには、年間EPSの増加も重要となります。

具体的には、過去3年連続で年間EPSが増加している企業を探します。

2年目のEPSが下がっている銘柄は選択から外し、直近数四半期で高いEPSの増加を示し、かつ数年間で着実に成功している企業が大化け銘柄となる可能性が高いです。

また、市場が上昇トレンドのときに大化けする銘柄が生まれやすいです。

年間EPSの増加率が25~50%以上の銘柄を選ぶ

株を買うなら、その銘柄の年間EPSの増加率が25%、50%、あるいは100%以上のものを選ばなければなりません。

五年の間に一時的に増加率が下がっても、翌年に新たな高水準にまで回復すれば良しとします。

ROEが高い銘柄を探す

株式の利益と成長を測定する方法には、ROE(株主資本利益率)と一株当たりのキャッシュフローがあります。

ROEは純利益を株主資本で割ることで計算され、企業が資金をどれだけ効率的に使っているかを示す指標となります。

過去50年で急成長を遂げた銘柄のほぼ全てが最低でも17%のROEを示しており、特に大化け銘柄のROEは25〜50%程度であることが確認されています。

年間EPSと当期四半期EPSがともにずば抜けた企業を見つける

銘柄を傑出したものと呼ぶためには、近年のEPSの増加と直近数四半期のEPSの増加が両方とも優れている必要があります。

成功する可能性が高い銘柄や大化け銘柄は、これらの重要な要因が重なるときに生まれます。

新規公開株の場合、まだ三年間のEPSが記録されていない場合は、直近5〜6四半期に大きなEPSの増加があるかどうかを調査することが重要です。

ただし、1〜2四半期だけの利益は不十分で、これは将来的な下落の可能性を示唆しています。

PERは重要か?

長年の間、アナリストはPERを基本的な投資判断の道具としてとらえ、ある銘柄が過小評価されている(PERが低い)から買うべきだとか、過大評価されている(PERが高い)から売るべきだ、という判断をしていましたが、PERは、実際には株価の動きとほとんど関連性がなく、銘柄の売買判断にはあまり役立たないことが1880年から現在までの大化け銘柄の分析により示されています。

従って、PERが低いからといって株が「過小評価」されているとするのは誤りであり、銘柄選択で重要なのはむしろEPSの変化率であることが示されています。

1953年から1985年までの大化け銘柄の上昇初期段階においてPERは平均で20倍であり、その後銘柄は上昇過程でPERを125%まで伸ばし、45倍に拡大しています。

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